映画「この世界の片隅に」
「この世界の片隅に」は、こうの史代による漫画作品です。
本作は太平洋戦争中の1943年(昭和18年)が舞台となっており、主人公の浦野すずがその中で体験した出来事や人間関係を描いた作品となっています。
原作となった単行本は2008年から2009年に上・中・下巻の形式と、2011年に前編・後編の形式で発売されました。
また、2011年8月5日に日本テレビ系でテレビドラマ化もされ話題となっています。
さて、本作品なのですが、見た人の中には
「主人公・すずの言動にイライラした」
といった感想をもった人が少なからずいたようなんです。
なぜイライラしてしまったのか気になりませんか?
ここでは、
・「この世界の片隅に」は主人公のすずが天然すぎてイライラするってなぜ?
・「この世界の片隅に」ですずを演じるのんは違和感なし?
・「この世界の片隅に」を見た後は何でイライラしなくなるの?
について触れていきたいと思います。
Contents
「この世界の片隅に」は主人公のすずが天然すぎてイライラするってなぜ?
主人公のすずは想像力が豊かで自分が体験した出来事を虚実の入り交じった漫画のような作り話にしてしまう才能をもっています。
すずと同じように想像力や感性が豊かな人にとっては共感出来る部分も多く受け入れやすいかもしれません。
でも逆に、現実的で今ある事をきちんと見て判断をする人にとっては、
すずの考え方や行動は理解しづらく、見ていてイライラするかもしれません。
すずは動きがとろくてノロい事もあって、余計にイライラを強く感じてしまうのかもしれません。
そのフワフワした性格、戦時中というのに的外れな言葉などが受け入れられないという人も少なくはなかったようです。
しかし、すず自身も今ある現実を全く見ていないわけではないんですよね。
その豊かな想像力と感性で体験した事などを分かりやすく表現しているとも言えます。
よく著名人などが自叙伝を書く事に似ているかもしれません。
この場合、実際に起きた事や体験をそのまま書いているので誰が見ても分かりやすいと言えます。
しかし、すずはそれらの出来事を虚実を交えて周りに伝えてしまいます。
それは、自分を理解してくれている人には伝わるんが、
そうでない人にとっては理解しづらい内容になってしまうんですよね。
ですので、すずと同じような発想や想像力豊かな人達には理解できる部分も多いと思いますが、
現実的で体験や意思を素直に伝える人達にとっては、
ある意味天然なすずの行動や言動は理解しづらくイライラすると思います。
「この世界の片隅に」ですずを演じるのんは違和感なし?
俳優としての「のん」をよく知る人達にとっては今までのドラマやCMのイメージがあると思います。
ですので、本作で演じるすずに違和感を持つかもしれませんし、ちょっと期待外れかなと感じるかもしれません。
そうではない原作からのファンの人達や作品に興味をもって見に行ってみた人達には
素直に受け入れられて違和感をあまり感じないと思います。
実際、「のん」さんも戦争や暴力といった描写が嫌いで避けていた所はあったそうです。
しかし、作品を通じて今まで拒んできたものに目を向けようと思ったそうです。
そのように思えたからこそ、その時代を懸命に前向きに生きたすずという人物の事を思い
作品の絵に声をのせ、戦時下という非現実的な出来事に向き合い役作りに臨んだそうです。
ですので、「のん」を有名な俳優として見るのならば最初は違和感は感じるかと思います。
しかし、純粋に作品を好きで戦争という悲劇があった事に向き合って作品を見るのなら違和感は感じないと思います。
「この世界の片隅に」を見た後は何でイライラしなくなるの?
作品を見る前なら、すずのある意味で天然な行動や言動などハッキリとしない所にイライラするかもしれません。
自分の考えややり方と違う事に反発も覚えるかもしれません。
しかし、戦時下という非現実的な状況の中で自分を見失わず前向きに今を生きるすずの姿は勇気を与えてくれるはずです。
人間関係で思い悩む時もあります、どうしようもない現実の前に挫折しそうになる事もあると思います。
そういった、生きていく中で当たり前のように起こる出来事に立ち向かい乗り越えていく勇気や姿勢をすずは教えてくれています。
皆さんも家や学校、仕事でうまくいかなくてイライラしたり悩んで立ち止まってしまう時があると思います。
作品を見終わった後にすずの生き方や考え方に何か考えさせられる事もあるかもしれません。
そういった少しの共感を感じる事ができれば、きっとイライラする事もなく作品を楽しめるはずです。
映画「この世界の片隅に」のイライラに関するネットでの意見感想
映画観た。この世界の片隅に。
コロナなんかでイライラしてる自分を殴ってやりたくなった…— ちくわ (@qp2anNnl8n08ap0) March 27, 2020
この期に及んで政治経済社会問題にコミットしない人を見ると、映画「この世界の片隅に」のすずを思い出すわ。身近な存在や自分の手足を失うまでなーにも気付かず、ひたすら我慢、耐えることばかりしている姿が、今の凡庸な日本人を象徴しているようで映画を見ていてずっとイライラした。
— ハイゼン(映画レビューは基本生放送で。コロナ問題ツイ多し❗) (@WeNeedSkyfall) November 16, 2019
この世界の片隅に、はじめてみてみたんだけど、私が鈍臭子だから主人公にもイライラして半分も見ずにみてられなかった、最後まで見るべきか…否か…
— さやっぺ🏝 (@sa0w0yc) July 15, 2020
前から気になっていた
打ち上げ花火横から見るか、下から見るか、と
この世界の片隅に
を見ました。この映画好きな方
ごめんなさい。
私には両方合わなかった。
こんなに、イライラさせられた
映画は、初めてでした。— マナミア (@mWCfKU0HWrjpth2) May 20, 2019
>RT
実用性のある映画(
自分は「この世界の片隅に」を観てから、なにかトラブル・突発的なことがあったら「ありゃあ、困ったねえ~」と唱えて、ひと呼吸置けるようになった。それまでは焦ってイライラすることが多かったなあ。— クトネシリカ (@yasagureDWAF) November 24, 2018
この世界の片隅にって映画まぢイライラする
すずとかいう女のドジレベルが神すぎて無理
— 1番怖いのは人間、1番弱いのも人間。 (@dmjwmgtjwpmjw1) September 18, 2017
追記:
イライラしたり、とち狂う感情になり、人に当たりそうになる人ほど、この世界の片隅に、に限らず戦争映画やドラマは見て欲しいと思う。あの題材は戦争で大量殺戮が行われるわけだけど、1万人が被害に遭わなかったらいいとかじゃない。1人でも尊い命だ。最近のダムの事件を見て悲しく思う
— K (@kei0202kei0202) August 19, 2018
アニメ映画「この世界の片隅に」。やっとみる機会があって観た。主人公の女の子はぼーっとしてる子って設定なんだけど、ちょいちょい見ててイライラwでも、戦時中も今と変わらず、誰かに恋をしたり、何かを失ったりする市井の人々の日常(まあ戦時中は喪いすぎだけど)が淡々と丁寧に描かれた。
— hiromi(休憩中☕️) (@lavenderHRM) May 19, 2018
「この世界の片隅に」を観たのだけどこれを観る前と観た後では日常の写り方が違うというか、ふとした瞬間にこの映画を思い出すんだろうなという感じ。とにかくイライラしてる人はこれを観て切なさと暖かさに包まれて温かいお風呂に入ってほしいわ
— 死にかけの金魚 (@Crnstss__) March 6, 2018
見た人の声を見てみると、
「イライラして見れない」
もしくは、
「今までイライラしていた自分が何だったのか?」
と意見が分かれるようです。
中にはイライラしすぎて、最後まで見れないという方もいますね。
できれば最後まで見てもらえると、主人公に対するイライラも違った見え方や感想を持てると思います。
今の何気ない日常が、いかに尊いかという事が実感できるかもしれませんよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『「この世界の片隅に」』についてでした。
少しでも参考にしていただけたなら嬉しく思います。
本作はすずの性格や感性が自分にあわず確かにイライラする事もあるかもしれません。
しかし、戦時下という非日常を前向きにひたむきに生きたすずの姿に勇気づけられる事も多いと思います。
見る前と見た後ではきっと何かが変わっているはずです。
とてもいい作品ですので是非一度見てみて下さい。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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