映画「思い出のマーニー」
映画「思い出のマーニー」は2014年7月19日に公開されたスタジオジブリ制作、米林昌弘監督による長編アニメーション作品です。
原作はイギリスの作家、ジョーン・G・ロビンソンによる児童文学作品であり、原題は「When Marnie Was There」日本では1980年に岩波少年文庫(岩波書店)から刊行されています。
米林昌弘監督としては、初監督作品である前作の「借りぐらしのアリエッティ」以来4年ぶり2作目の監督作品となります。
この作品は第88回アカデミー賞長編アニメ映画賞にもノミネートされていました。
スタジオジブリとしては、この作品制作後に長編アニメーションの制作を休止すると発表され、スタッフもその後解散してしまっていますので現時点ではスタジオジブリ制作の最後の作品となっています。
この作品の特徴としては、スタジオジブリ制作作品として創立メンバーでもあり、中心人物(ほぼ全てとも言えます)である宮崎駿、高畑勲、鈴木敏夫の三人が制作スタッフとしては関わっていないことがあげられます。
ある意味ジブリとしては、挑戦の作品であり、その後の現場の解散やスタジオポノックへの独立の流れをみると、ジブリ門弟達の巣立ちの作品とも言えるでしょう。
ここでは、
・「思い出のマーニー」2020年テレビ放送はいつで何時からなの?
・子供は何歳くらいから見れるの?対象年齢は?
・見どころのポイントはどこなの?
について触れていきたいと思います。
「思い出のマーニー」2020年テレビ放送はいつで何時からなの?
映画「思い出のマーニー」の放送は、
2020年4月3日の21時~23時4分(放送枠10分拡大)に本編ノーカット放送
で放送されます。
チャンネルは日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」です。
今回はデータ放送で作品にまつわるクイズを出題され、ジブリ美術館初の公式写真集が当たる『クイズdeジブリ』が実施されることになっています。
このクイズは放送を見ていれば答えられる問題で、抽選で10名の人に当たりますよ。
プレゼントされる公式写真集の内容は「大人が忘れた子どもの目線」をテーマに、ジブリ美術館内の写真や、宮崎駿監督のエピソードや美術館の裏話などが掲載されています。
マーニーの前の週では同じジブリ作品の「魔女の宅急便」放送されており、今回このジブリ作品2本を放送するにあたって、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは「いかなる時代にあっても、春は旅立ちの季節。新たな一歩を踏み出す物語『魔女の宅急便』と『思い出のマーニー』の2作をお届けします」とのコメントを寄せています。
ノーカット版で放送されるは、これまでこの作品を観たことがある人でも無い人でも、嬉しいことですので余すところなくマーニーを堪能しましょう。
子供は何歳くらいから見れるの?対象年齢は?
「思い出のマーニー」は何歳ぐらいからが見やすいのか?
結論から言いますと、
「12歳以上の子供たち」からが楽しめると考えます。
先ず押さえて於くのは「原作の対象年齢」です。
原作は岩波書店から岩波少年文庫のシリーズとして刊行されている児童文学です。
同シリーズは1985年に創刊35周年を迎えた時に4色刷のカバー新装版が発行されています。
この時、背表紙の色が対象年齢別に、ピンク(小学生中級?)、黄色(小学生上級?)、水色(中学生?)の3種に色分けされるようになっています。
現在は対象年齢を小学生向けと中学生向けの2種類に分けて背表紙を対象年齢別に、ピンク系(小学生?)及びブルー系(中学生?)の2種を基本としつつ、シリーズものには特別な配色が用いられているんです。
そして小学生向けに関しては表紙裏のあらすじ部分に「小学3・4年生以上」といった記載がされており、思い出のマーニーはピンク系で、対象は「小学5・6年生以上」とされています。
さて映画の方ですが、舞台を日本の北海道に変更し、登場人物たちも日本人に置き換えるといったアレンジを施しています。
そして映画の主人公の杏奈は12歳の設定となっていて、ストーリー自体も北海道の美しい自然の中で、主人公の杏奈とマーニーの細やかな心象風景を描いた作品であります。
常にファミリー層向けに作られているジブリ作品ですし、監督自身も「子供たちに寄り添う映画を」語っていますが、人物模様を繊細に表現した作品でありますので「12歳以上の年齢の人たち」が対象となるでしょう。
見どころのポイントはどこなの?
思い出のマーニーはエピソードを積み上げていって、醍醐味のある展開で見せるような作品ではありません。
主人公の杏奈とマーニーの出会いの機微を、二人の会話や表情と仕草、そして美しい風景の中で織りなすドラマを堪能する作品です。
米林昌弘監督のいくつかの発言の中からもそれは伺えます。
「物語の醍醐味はアンナとマーニーの会話です。その会話によって、ふたりの心に微妙な変化が生じていきます・・・」
「原作を読んでからずっと頭に残るイメージがありました。美しい湿地に面した石造りの屋敷の裏庭で、
手を取りあって寄りそっているアンナとマーニー。月光に照らされながらワルツを踊ってもいいかもしれない。
ふたりの気持ちが繋がるその傍らにはいつも、美しい自然と、心地良い風と、昔馴染みの音楽があります・・・」
そのこだわりは作画監督の安藤雅司の作画のタッチや美術監督に実写映画を主戦場とする種田陽平の起用に表れています。
シーン一つ一つに描かれている繊細な表現を紐解きながら、二人の物語を楽しむのが「思い出のマーニー」の見どころでは」ないでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『思い出のマーニー』についてでした。
少しでも参考にしていただけたなら嬉しく思います。
スタジオジブリとしてはある意味、最初で最後の「新機軸」の作品と言えます。
これまでの過去作との違いを見て観るのも良いかもしれません。
一方大人の方でしたら「イギリスの幽霊ブームの中で書かれた原作」や「邦画伝統の夏の風物詩、百合物」といった視点を加えるのもユニークな鑑賞方だと思いますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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